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◆「配達あかずきん 成風堂書店事件メモ」作者:大崎梢さんより語り部塾、応援メッセージ

■大崎梢さんからの手紙

『語り部塾』のスタート、おめでとうございます。
どんな有望株が集まり、ひしめき、輝かしい羽ばたきを見せてくれるのか。今からとても楽しみです。

何かお祝いのコメントを思いながら、ふと、自分が書き始めた頃のことがよぎりました。 頭の中にふわふわしている「お話」を外に出してみたいという、他愛もない動機から、 見よう見まね気の向くまま、童話みたいなほのぼのとした話も、異世界ものも、SFタッチも、ミステリも、現代ファンタジーも書きました。 楽しくて面白くて、アマチュア同士で作品を批評しあい、刺激をもらってまた書いて。
いつしか欲も出て、もっとうまくなりたいと切望するようになりました。でもどうすれば上達できるのか。どこが悪くて、何を直せばいいのか。
自力での限界を感じていた頃、ネットで偶然にも菊池さんの存在を知ったのです。
今思えばとても恥ずかしいことですが、私はすぐに舞いあがりました。 プロの方に自分の原稿を読んでもらえる、忌憚なき意見をいただける、このチャンスに七色の夢を見てしまったのです。 けれど現実は厳しくて、良い結果などすぐは出ません。菊池さんの「うん」もなかなか出ません。

何度も何度も原稿を挟んでやりとりし、粗を指摘され撃沈されて、あきらめられずにまた挑戦。
そんなこんなでいやでも鍛えられていきました。アマチュア時代にもらっていた褒め言葉は所詮、「アマチュアにしては」という前置きなしにありえないのだと、身にしみてわかりました。先の見えない苦しい日々ではありましたが、あれ抜きに、今の私はありえません。ほんとうにお世話になりました。

悪戦苦闘の果てに、やっとデビューがかなったのは、菊池さんが唯一私の中で高評価をくださった作品です。
もちろん出版化の話が出たときも、決まったときも、まっ先にお知らせしました。とても喜んでいただけて、あのとき踏み出せなかった一歩にようやく届いた気持ちです。これからがほんとうの出発。
『語り部塾』の第一歩も、眩しく拝見しています。

今度、遊びにうかがってもいいですか?
そのときはきっと、昔と同じように叱咤激励されますね。

                                                大崎 鞘

配達あかずきん
成風堂書店事件メモ

作者:大崎梢(おおさき・こずえ)

叢書:ミステリ・フロンティア
判型・四六判仮フランス装 定価:税込1,575円(本体価格1,500円)
初版:2006年05月25日
ISBN:4-488-01726-6
Cコード:C0093

作品紹介
「いいよんさんわん」――近所に住む老人に頼まれたという謎の探求書リスト。コミック『あさきゆめみし』を購入後、失踪した母の行方を捜しに来た女性。配達したばかりの雑誌に挟まれていた盗撮写真……。駅ビル内の書店・成風堂を舞台に、しっかり者の書店員・杏子と、勘の良いアルバイト店員・多絵のコンビが、さまざまな謎に取り組んでいく。初の本格書店ミステリ、第1弾!
■塾頭からのうれしい報告

数年前、作家/涼風涼氏のホームページに集まってきている「モノ書き」志望の方を対象に、添削オフ会のようなものを開くことにしました。 私の中では、このオフ会が、ずっと暖め続けていた『語り部塾』のプレオープンと位置づけていました。 先着10名ということで募集し、月1回の割合で10回ほど行なったと思います。

当初は1回こっきりのつもりだったのですが、女性の参加者が多かったという理由で、ズルズルとやってしまいました。(反省!) そして、その後はこのオフ会参加者の作品を受け付け、添削しては戻し、添削しては戻しという作業を繰り返しました。
その単純な、でもとっても苦しい作業に耐えた中から、ついに一人の女性がデビューしました。

しかも、デビュー作は、発売直後に重版がかかるという、うれしいご褒美までつきました。 その新人作家から、『語り部塾』に応援メッセージをいただきましたので、皆さんにご披露いたします。

ちなみに、このうれしいメッセージをいただいた直後、私は「もちろん、この原稿にはダメだしはしませんので、ご安心を」というメールを返しました。 念のため……。
                                                              塾頭 菊池 優